- 大豆 - 大豆 - 栄養・成分
大豆には、微量成分と呼ばれる
ごく少量だけ含まれる成分がいくつも入っています。
中でも、大豆イソフラボンへの注目度は
かなり高いものとなっています。
それにはどんな効果があるのか?ということは、
こちらの記事をご覧いただく事にして・・・
⇒「大豆イソフラボンとは?どんな効果があるの?」
大豆イソフラボンは体にいいって聞くけど
どのくらいの量をとればいいのかしら?
とか
身体にいいんだったら、たくさん取りたいけど
取り過ぎても大丈夫なの?
というような、
摂取量についての疑問も多くあります。
そこで、この記事では、大豆イソフラボンの摂取量について
お話ししていきたいと思います。
大豆イソフラボンの摂取量
大豆イソフラボンは、体にいいからといって、
大量に摂ればいいというものではありません。
例えば、閉経前の女性の場合ですと、
大豆イソフラボンか大量に体内に入ることで、
エストロゲンの過剰分泌と勘違いしてしまう
という現象が起き、
閉経前の諸症状を悪化させてしまうこともあります。
では、どの程度の量を摂取すればいいのかというと
1日に70~75㎎が上限値とされています。
そのうち、通常の食事以外からの摂取は、
アグリコン換算量で、30mgを上限としています。
特定保健用食品やサプリから摂取する場合は、
この30mgを目安にしてください。
大豆イソフラボンには、分子に糖が結合しているグリコシド型と、
糖が結合していないアグリコン型があります。
イソフラボンの量を、アグリコン型のイソフラボン量に換算したものが、
アグリコン換算量になります。
換算には、アグリコン型の中でもエストロゲン活性が一番高い、
ゲニステインの換算値(約0.625)を用いています。
ご参考までに・・・
日本人が摂取している大豆イソフラボンの量は、
95%の人が70㎎以下、となっています。
※厚生労働省国民栄養調査による
詳しい数字をあげると、
- 厚生労働省発表が16~22mg
- 農林水産省発表が18mg
ということです。
※2002(平成14)年の公表による
大豆食品のイソフラボン含有量(目安)
大豆イソフラボンは、
70~75mgを上限として摂りましょう!
と言われても、どうもピンと来ない(汗;
というのが、本当のところではないでしょうか。
主な大豆食品の大豆イソフラボン含有量を
以下にまとめましたので、参考にされてください。
大豆(水煮) 30g 約13㎎
(黒豆水煮) 30g 約11㎎
納豆(1パック) 45g 約36㎎
豆乳(調整豆乳) 200㎎ 約41㎎
豆腐(木綿1/2丁) 150g 約42㎎
(絹ごし1/2丁) 150g 約38㎎
厚揚げ(1/2枚) 100g 約37㎎
薄上げ(1枚) 30g 約12㎎
がんもどき(1個) 80g 約34㎎
高野豆腐(1個) 10g 約8.85㎎
おから(1カップ) 70g 約7.4㎎
きな粉(大さじ1) 6g 約10㎎
味噌(大さじ1) 18g 約8.9㎎
醤油(大さじ1) 18㎎ 約0.24㎎
過剰摂取はダメってホント?
大豆イソフラボンの過剰摂取には注意が必要です。
この記事を読み進めてくださった方でしたら
どこかしらで、
このような文章を目にしているかと思います。
これ、半分は当たりだけど半分は違うというか
なんというか・・・
?????
ですよね^ ^
半分ってなに?
という疑問が、
湧き上がっているかもしれません。
大豆イソフラボンを摂取する方法は、
2通りあることは、もうお解りですね?!
- 大豆食品を食べる
- サプリメントなどの特定保健用食品で摂る
この2つです。
一言で、大豆イソフラボンの過剰摂取と言ってしまうと
2つの摂取方法を、両方とも含んだものになります。
なので、半分という言葉を使いました。
それぞれ説明していきます。
大豆食品から摂取する場合
大豆食品を食べることで、大豆イソフラボン摂取する場合、
その量は、特に気にする必要はありません。
日本人は、古くから
大豆食品を摂っています。
中には、多食する人もいるでしょう。
それでも、大豆食品の多食による健康被害は
これまでに検証されていないそうです。
ましてや、一般的な摂取量においての健康被害は、
報告がないということです。
食品安全委員会による
「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品等の取扱いに関する指針」には
このような記載があります。
わが国において、大豆食品を多食することによる健康被害を指標とした検証は
されていないが、現在までの知見においては、日本人の日常生活において
一般の大豆食品から摂取している程度の量の大豆イソフラボンによる
明らかな健康被害は報告されていない。
また、農林水産省は、
「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」において
(1)日本においては、これまで、大豆イソフラボンを含む多種多様な大豆食品が
日常的に摂取され、日本人は一般的な大豆食品の食経験を有しています。
これら大豆食品の摂取に関し、
安全性について特別の問題が提起されたことはありません。
(2)大豆食品は低脂肪であり、植物性たん白質、
カルシウムなどの栄養素に富む食品として、
日本人の食事の健康的な因子であると考えられています。
食事バランスガイドなどを参考に、ひとつの食品・成分に偏ることなく、
バランスの良い食生活を心がけてください。
なお、食事バランスガイドでは、
大豆及び大豆製品を使った料理は「主菜」として、
肉料理、魚料理、卵料理と合わせて
1日に3皿程度とされています。
としています。
※引用文には改行を加えています。
サプリメントなどから摂取する場合
大豆イソフラボンを、
サプリメントなどから摂取する場合
その上限値は、30㎎とされています。
これは、あくまでも
普段の食事に上乗せで摂取する場合の数値であって、
毎日欠かさず長期に渡り摂取した場合でも、
平均値が1日30㎎以内であれば問題ないというものです。
じゃぁ、どっちも問題ないじゃん!
となりそうですが、
気を付けて欲しいことがあります。
この上限値は、一般的な成人を対象としたもので、
妊婦さんやお子様(18歳未満)は含まれていません。
厚生労働省「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」に、
(1)子どもについてはどのくらいの
大豆イソフラボンの摂取であれば心配がないのか、
妊婦についてはどのくらいの大豆イソフラボンの摂取であれば
胎児に影響がないのか、現時点では科学的に明らかになっていません。
そのため、子どもや妊婦が、日常の食生活で食べている
「伝統的な大豆食品」に加えて、特定保健用食品などにより、
日常的な食生活に上乗せして大豆イソフラボンを摂取することは、
推奨されていません。
(2)豆腐、納豆、煮豆、みそなどの「伝統的な大豆食品」については、
大人と同様に、日常の食生活の中で他の食品とともに
バランスよく食べることに気をつければ、
心配する必要はありません。
とあります。
これは、成長過程の胎児や子供が、
大豆イソフラボンを大量に摂取した場合、
何らかの障害が出る可能性があることを示唆しています。
※動物実験においては、異常が報告されています。
そうそう!
ずーっと上の方にあげた、
閉経前の女性の例は覚えていますか?
大豆イソフラボンの過剰摂取によって、
閉経前の症状が重くなることがある、というものです。
こちらも、サプリメントなどを大量に摂取した場合に、
より起こりやすくなるとされています。
まとめ
この記事の要点は、
◎大豆イソフラボンの摂取量について
- 1日の上限値を、70~75㎎とする
- そのうち、サプリメントなどからの摂取量は
上限値を30㎎とする
※すべてイソフラボン換算量
◎妊婦さんやお子様へ
- 大豆イソフラボンを、サプリメントなどから摂取する、
上乗せ摂取は推奨しない - 普段の食事(大豆食品)から、
大豆イソフラボンを摂取する分には、何ら心配はない
と、大きく2つに
まとめることができます。
大豆イソフラボンの過剰摂取について
心配する声が、あちらこちらにありますが、
この記事を書くために調べていくと、
気をつけなくてはいけないのは、
サプリメントなどから摂取する場合にある
という事が解りました。
考えてみると、サプリメントなどは、
普段の食事で足りないものを補うためにあるわけで・・・
そちらをメインにして、
食事をおろそかにしたのでは、本末転倒です。
バランスの良い食事があったうえで、
それでも足りない場合には、サプリメントなどで摂る。
その場合、1回(1日)の摂取量は必ず守ること。
これは、大豆イソフラボンに限らず、
注意しなくてはいけないところのように感じます。
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イソフラボンのチカラ / フジッコ
大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A / 食品安全委員会
大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A / 農林水産省
大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A / 厚生労働省