大豆は、その栄養価の高さから
畑の肉とも呼ばれています。

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つまり、畑に実る大豆に、
お肉のような栄養がある、という事です。

 

えっ?
そんな事は、言われなくとも解ってる!
ですって?

 

言葉の意味はそうかもしれません。
でも、お肉のような栄養って、
どんな栄養なのかはご存じですか?

 

あ、いやぁ~そう言われると・・・(汗;
というのであれば、どうぞこの先へお進みください。

 

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大豆の栄養成分

大豆には、良質なたんぱく質を始めとして、
ミネラルやビタミン、食物繊維など、様々な栄養成分が含まれています。
 

まず、大豆(国産・黄大豆・乾燥)100gあたりの
主な成分をご覧ください。

 

       エネルギー 422kcal      カリウム   1900㎎


       水分    12.4g       カルシウム   180㎎


       たんぱく質 33.8g       マグネシウム  220㎎


       脂質    19.7g       鉄分      6.8mg


       炭水化物  29.5g       ビタミンB1  0.71㎎


       灰分     4.7g        ビタミンB6  0.51㎎


       食物繊維  17.9㎎


       ※日本食品標準成分表2015年版(七訂)より

って・・・
 

こんな数字を見ただけで、こりゃすごい!と思うのは
きっと、専門家の方だけでしょう。
 

でも、この中に
大豆を畑の肉と言わせた成分があります。
 

なんだと思いますか?
 

そ・れ・は・・・・・
 

たんぱく質です!

 

良質でバランスのいいたんぱく質!

もう一度、上記の成分量をご覧ください。
たんぱく質が、全体量の約1/3を占めていることが
確認できるかと思います。
 

この量は、魚や肉だって寄せ付けません。
 

他の食品を、任意で調べてみたところ
100gに対するたんぱく質の含有量は、
 

  • まぐろ(赤味) 26.4g
  • 鶏(ささみ)  23.0g
  • 豚肉(ヒレ)  22.8g
  • プロセスチーズ 22.7g
  • 牛乳(特濃)   3.5g

  ※日本食品標準成分表2015年版(七訂)より

 

となっていました。

 
 

ここで、たんぱく質の話を少しだけさせてください。
 

たんぱく質は、20種類のアミノ酸からできています。
 

その中に、人が体内で作り出すことの出来ない
必須アミノ酸と言われるものが9種類あります。
※乳幼児では10種類
 

この必須アミノ酸を、一定基準以上含んでいるもの
良質なタンパク質と言います。

 

※必須アミノ酸
イソロイシン、ロイシン、リシン(リジン)、含硫アミノ酸(メチオニンとシステイン)、
芳香族アミノ酸(フェニルアラニンとチロシン)、トレオニン(スレオニン)、トリプトファン、
バリン、ヒスチジン

 

では、大豆の必須アミノ酸はどうなのか?というと
これがまた、とてもバランスよく含まれています。
 

こちらの資料をご覧ください。
⇒ 「アミノ酸スコア」

 

 ※アミノ酸スコアとは
窒素1gあたりに占める必須アミノ酸を、基準値と比較することで、
どれだけ含有されているかを評価するものです。
基準とする必須アミノ酸パターンと各食品たんぱく質中の必須アミノ酸の比率を比較して、
最も数値の低いアミノ酸(第一制限アミノ酸)の数値評価値とします。
また、アミノ酸スコアが100点ということは、
窒素1gあたりにおける9種類の必須アミノ酸含有量が、委員会基準以上の割合であるということで、
必ずしもバランスよく含んでいるということではありません。

 

資料の2ページ目中程にあるグラフを見ていただくと、
よく解るかと思います。
 

9種類の必須アミノ酸が、何1つ欠けることもなく
何かが極端に低いということもありません。
 

これらのことから、大豆の持つたんぱく質は、
バランスの取れている良質なたんぱく質と言われています。

 

 

それでは、大豆(国産・乾燥・黄大豆100g中)の
必須アミノ酸含有量を数値でみてみましょう。

 

       イソロイシン           1700mg


       ロイシン             2800mg


       リシン(リジン)         2300mg


       含硫アミノ酸 メチオニン      510mg
              システイン      580mg


       芳香族アミノ酸 フェニルアラニン 2000mg
               チロシン     1300mg


       トレオニン(スレオニン)     1500mg


       トリプトファン           490mg


       バリン              1800mg


       ヒスチジン            1000㎎


       ※日本食品標準成分表2015年版(七訂)アミノ酸成分表編より
 

次に、他の食品の必須アミノ酸含有量も見てみましょう。
 

普段食べている食品の中から、
良質なたんぱく質を含むと言われている
豚肉(ヒレ)とを選びました。
 

そして、同じ野菜の仲間から1つだけ!
ほうれん草も選んでみました。

 

必須アミノ酸名 豚肉(ヒレ) ほうれん草
イソロイシン    1000mg    610mg     81mg
ロイシン    1800mg    1000mg    140mg
リシン(リジン)    1900mg    890mg    110mg
含硫アミノ酸 メチオニン    590mg    390mg     35mg
       システイン    250mg    300mg     29mg
芳香族アミノ酸 フェニルアラニン    870mg    630mg    100mg
        チロシン    780mg    550mg     77mg
トレオニン(スレオニン)    1000mg    580mg     86mg
トリプトファン    280mg    180mg     41mg
バリン    1100mg    760mg     110mg
ヒスチジン    880mg    310mg     50mg

※日本食品標準成分表2015年版(七訂)アミノ酸成分表編より
 

いかがでしょうか?
 

ひとめ見て、大豆のたんぱく質は優れているという事が
解っていただけたのではないでしょうか。
 

しかも、大豆の必須アミノ酸含有量は、
同じ野菜のほうれん草より、豚肉に近い数値となっています。
 

ここで何か、気付きませんか?
 

そう!畑の肉です!!
 

大豆成分を分析していく中で、
 

  • 良質なタンパク質を含んでいること
  • その組成が、より肉に近いこと

 

この2つが解ったことで
畑の肉と称されるようになったのです。

 

 

最後に1つ!残念なお話しがあります。
この畑の肉という言葉が生まれたのは、日本ではありません。
 

これには、
 

「ウィーン万博(1978(明治6)年)に出品されていた大豆を
研究対象としたハーベルランド(BOKU大学教授)が命名した」
 

「大豆成分を分析し続けた結果、19世紀末にドイツで生まれた言葉」
 

という2つの説があります。
 

正しいのはこちら!と、言いたいところではありますが、
明確にしている資料が無かったため、情報提供のみとさせていただきます。m(_ _)m

 


 

 

さて、今回は、
「大豆が畑の肉と呼ばれている理由」
をテーマにお届けしましたが、いかがでしたでしょうか。
 

細かいことは抜きにしても
大豆ってすごいんだ!
なんて、思っていただけたとしたら嬉しいです^ ^

 

 

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≪参考≫
「大豆は畑の肉」といわれる訳は?/Dole Japan,Onc.
大豆研究で国際貢献-サイズの底力-/公益財団法人不二たん白質研究振興財団